浮世絵鑑賞してみませんか

 浮世絵は、「浮世」・「憂世」を写した絵。つまり、庶民の喜怒哀楽や人々の生きざまなどが描き出されている絵のことをさします。東京女子学院では文化教育一環として、この時期(暑中・残暑)に、葛飾北斎の『富嶽三十六景』から人気の代表作を含めた作品4点を展示しています。ご来校の際にご覧ください。

『富嶽三十六景』のシリーズは文政末~天保初年(1829年~1830年)頃のものです。大ヒットしたため最終的には裏富士を10図を追加して合計46図になりました。後に後期印象派のゴッホ、ゴーギャン、ドガ、ロートレックらにも大きな影響を与えました。『富嶽三十六景』が大人気となったのは、作品の構図や技法もさることながら、画面に当時のアイドルである富士山と庶民の生活をコラボさせたからと思われます。富士山信仰と庶民生活と風俗があわさることで、多くの人々の心をつかんだのではないでしょうか。
 少しの時間でも絵に向き合って見ると、何かエネルギーがもらえます。学校にある4つの作品は、初刷りを研究し、再現した手刷りの浮世絵です。(アダチ版画研究所復刻)

2学期スタートにあたり、3日(火)、高校1、2年生がスタディサポート、中学生が学力推移調査を行いました(高3は平常授業)。1学期の自分、1年前の自分と比べて学習状況や学力の定着度を確認し、課題や改善点を見つけ、今後の学習の指針を立てるためのテスト・調査です。その結果は、担任との面談の際には大変有効な資料データとなります。

本日は登校日です。芙蓉祭にむけて「展示部門」の指導も行われました。本学院の文化祭では、7つの部門(書道・美術・手芸・写真・研究・華道・舞台)があり、ここから1つを各自が選び、時間をかけ、作品をつくったり、研究を進めたり、発表のための練習を重ねます。その取り組みに寄り添うのが本日のような指導日です。文化祭当日だけでなく経過を大切にしたこの取り組みからの学びは、現代において、より大きなものとなっていることは言うまでもありません。
 まだ作品が仕上がらず焦っている者、完成してほっとした者など今日は悲喜交々だったようです。どのような作品が並ぶのか、どのような発表が行われるのか、いずれにしても色あせない1つの思い出につながることを期待しているところです。