東京女子学院 お宝発見!①「浮世絵」シリーズ
浮世絵鑑賞してみませんか
浮世絵は、「浮世」・「憂世」を写した絵。つまり、庶民の喜怒哀楽や人々の生きざまなどが描き出されている絵のことをさします。東京女子学院では文化教育一環として、この時期(暑中・残暑)に、葛飾北斎の『富嶽三十六景』から人気の代表作を含めた作品4点を展示しています。ご来校の際にご覧ください。
『富嶽三十六景』のシリーズは文政末~天保初年(1829年~1830年)頃のものです。大ヒットしたため最終的には裏富士を10図を追加して合計46図になりました。後に後期印象派のゴッホ、ゴーギャン、ドガ、ロートレックらにも大きな影響を与えました。『富嶽三十六景』が大人気となったのは、作品の構図や技法もさることながら、画面に当時のアイドルである富士山と庶民の生活をコラボさせたからと思われます。富士山信仰と庶民生活と風俗があわさることで、多くの人々の心をつかんだのではないでしょうか。
少しの時間でも絵に向き合って見ると、何かエネルギーがもらえます。学校にある4つの作品は、初刷りを研究し、再現した手刷りの浮世絵です。(アダチ版画研究所復刻)