学んでいるのは日本的なコミュニケーション力
創立以来、健全な社会を構成する「気品ある女性の育成」をめざしている本校では、教養や情緒・情操といった「目には見えない大切なもの」を重んじながら本物の品性を育む教育を行っています。授業として導入している礼法や華道では、正しく美しい所作やマナー、スキルを自然と身に付けることができ、卒業後にも生きる自分の財産となります。本校の「情操教育」とは、「故きを温ねて新しきを知る(温故知新)」ことであり、日本の伝統文化を学ぶことで、異なることばや文化をもつ人々が協働するこれからのグローバル社会にも欠かせないコミュニケーション能力を育む大切な時間です。
礼法
ゆっくりした動作で行う、指先を軽くそろえるなど、基本的な所作を身に付けた人の立ち居振る舞いは、凛として美しく見えるものです。総合学習の時間のなかで「礼法」を学び、日本人の「おもてなし」のこころをあらわす作法を身に付けます。
華道
花をいけることは、切り取られた植物を「いかす」ことです。華道を通して、四季の花と触れ合い、生態を知り、自然を生活に取り入れる姿勢を身に付け、生活に潤いをもたらす心を育みます。卒業までに「師範」の免状を取得する生徒もいます。
朝読書
朝礼前の10分間、全員で読書を行います。朝読書の四原則は、みんなで読む、毎日読む、好きな本を読む、ひたすら読む。読書によって主体的に物事を「見る力」「考える力」を伸ばします。
全校掃除
自分たちが使った場所は自分たちできれいな環境を維持するという気持ちで、毎日の清掃活動を行います。清掃を通して、ものを大切にする心と、物事の段取りを考えて行動する力を育て、自然環境を守り尊重することにつなげていきます。
姿勢がよくなったね、と母にも褒められました
最初は堅苦しい授業なのかな、というイメージがありましたが、まったくそんなことはなく、入学後は、大好きな授業のひとつになりました。私のおすすめは「礼法」。日本人ならではの正しく美しい所作を学ぶことで、日常生活での姿勢に対する意識も変わりました。東京女子学院の情操教育は、特別な授業や講習ではなく、授業の一貫として行われるので、学びもスムーズ。華道では、技術や作法だけではなく、季節の花への理解も深まります。(中学3年生 Y.S.さん)
面接にも自信をもって臨めます
礼法の授業で学ぶ、お辞儀の仕方や手紙のマナーなどは、今だけでなく将来も役に立つことばかり。手紙のマナーは、宛名の書き方からしっかりと学ぶことができます。普段はあまり意識することはありませんが、卒業式など、式典の際は、皆正しい所作が身についているので、見ていて気持ちがいいし、きちんと学んでいてよかったなあ、と思います。私にとっては、日本の伝統のすばらしさを改めて見直すきっかけにもなりました。(高校1年生 M.S.さん)