「20日間チャレンジ」漆喰

スクールライフ

 浅草の雷門から浅草寺までの仲見世は、いつも外国人観光客でいっぱいの人気スポットでした。しかし、現在はニュースでも伝えられているように多くの店はシャッターを閉め、人通りも本当にまばらです。 

 江戸時代から形成された街、浅草は、かつて日本一の繁華街としてにぎやかな最先端の場所でした。そんな浅草に昭和2年12月30日、東洋初の地下鉄が開通しました。これが今の銀座線です。

当時、浅草へのお客さんをもてなすための工夫の1つとして、歌舞伎や新派の花形役者の家紋が漆喰で板に描かれ、駅の壁を飾ったそうです。これを芸能紋といい、現在はお隣の田原町駅のホームで見ることが出来ます。

漆喰は本校の1階部分の壁にも使われていますが、伝統的な日本の建築材料です。その機能から、昔はお城や武家屋敷、蔵の内壁など使われました。目にしたことがあるのではないでしょうか。そして現在でも、その機能は注目され利用されているのです。

 かつて漆喰は、その白さから明光性に優れ、防犯に役立ってきました。さらには気密性や耐火性に優れていることから大切なものを保管する蔵によく使われました。現在の住宅では、その調湿機能や有害物質を吸着する機能が注目され、さらには意匠性(塗り方で表情が変わるデザイン性)などにも関心が寄せられています。木の温もりに漆喰の機能を加えた本校の玄関・1階のコラボ空間に、早く朝夕明るい声が響くことを楽しみにしています。 

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