延期を余儀なくされた「富士山キャンプ」(本校の宿泊行事)3日間、美しい富士山ときれいな紅葉の中、活動ができました。(一番左の写真は、オリエンテーリングの場面です) 延期を余儀なくされた「富士山キャンプ」(本校の宿泊行事)3日間、美しい富士山ときれいな紅葉の中、活動ができました。(一番左の写真は、オリエンテーリングの場面です)

 2学期半ばに更新しようとした「2学期の学校行事版」です。皆様よろしかったらお付き合いください。11月後半の記載になります。

 「9月の最初に書いたブログで2学期は終わってしまう……」最近、そのような恐怖心をもちながら通勤しています。「何としてもブログ更新をしなければ、書きたいこと、伝えたいことはいっぱいあるのに」と、…ようやく時間を作って、遅ればせながら○か月半ぶりの更新になります。なかなか時間がなく、(書く気にもなれず)ブログ更新は優先順位が後の方になってしまうのでした。
 コロナ第5波がようやく落ち着いてきましたが、東京も、他県での「本日の感染者0」と、毎日16:47(私のスマホでは必ずこの時間にこの情報が入ります)に発表されればよいのに…心から願うばかりです。
 さて、この「コロナ」によって、学校も宿泊行事をはじめ様々な「学校行事」の延期・中止に慣れてしまいました。いうまでもなく、日本での「学校」は教科学習のほかに「特別活動」というものがあって、「学校行事」や「部活動」はそれになります。
 9月18日(土)、宝塚大学さんとのコラボレーションで芙蓉祭(本校の文化祭)の前夜祭として予定していた「プロジェクションアート」台風の関係で20日(祝)に延期いたしましたが、翌日からの芙蓉祭(文化祭)は、予定通り「分散回避」しながら実施することができました。コロナ前では通常に行っていた飲食関係は、(もちろん)残念ながらなしということで開催しました。
 本校の文化祭は、クラスや部活の出し物のほかに、生徒の作品展示も行っています。書道・手芸・写真・美術・研究の5部門と舞台部門で何らか出品して展示をします。それらの作品は、金賞・銀賞と評価していくのですが、最上評価を受けた作品には“芙蓉賞”を授与します。部門別の作品で中には“売り物”ではないかと思われるような格調高い作品もあり、本校生徒たちの(隠れた)能力の高さを毎年垣間見ることができるのです。在籍生徒とその保護者、卒業生に限定し、広く一般の方々への案内はできませんでしたが、受験生の皆さんには感染対策を通常通り行って大勢来ていただきました。

 10月9日(土)、体育祭も実施しました。体育祭は晴天のもと、本校自慢の人工芝の緑が鮮やかな中で実にはつらつと(生徒たちは、昨年度たぶんどこの学校~出身小学校や中学校~でも行事ができなかったことのうっ憤を晴らすかのように)飛び回り走り回り、競い合い励まし合い、まさに生徒全員が躍動していました。屋外とはいえ、残念ですが保護者の皆様には一定点で撮ったビデオを後ほど流させていただく形になりました。
 さて、「宿泊行事」は「特別活動」の最たるもの。本校でも昨年度はコロナで中学3年・高校2年で行く修学旅行も中止・今年度当初に富士山周辺で活動する「富士山キャンプ」も延期していました。11月4日~6日、中1と高1で3日間霊峰を仰ぐことができ、実に充実した(かなり歩くことが多かったですが)行事をこなすことができました。
 学習指導要領上の「学校行事」の目標は『よりよい学校生活を築くための体験的な活動を通して集団への帰属感や連帯感を深め、公共の精神を養いながら第1の目標に掲げる資質・能力を聞く生することを目指す。』となっています。第1の目標に掲げる資質・能力とはたくさん難しいことが書かれてありますが、要するに、「一人ひとりが安全に平等で楽しく実施する取り組みを積極的に参加し充実できたか、ということです。このことを2学期の多くの行事に照らし合わせると十二分に「目標達成」をかなえることができた、と言ってよいと思います。しかも、数年前の取組に比べると、多くの行事について様々な“水準”や“レベル”が高くなっている、といえるのだと思います。

 さて、今回のブログの最後に、2学期に実施した「講演会」と私(校長)が自ら行っている授業を紹介しておきます。
 11月下旬の金曜日、東京大学大学院教育学研究科・東京都教育委員の北村友人先生を本校にお招きして、「SDGs時代の[学び]のあり方」~なぜ探究的な学びが重要なのかというテーマで「講演会」を開催しました。本校では数年前から、「SDGs(Sustainable Development Goals)」への様々なアプローチを、私学の教育活動の特色のひとつとして位置づけ、来年度から始まる高校の新学習指導要領での「総合的な探究の時間」の取り組みの先駆けとして、その実践活動のベースとなる学びの場をもつことができました。
 また、HPで別の形で紹介していますが、SDGsについて楽しく学べるように「2030SDGsゲーム」を行っています。(1学期高校1年生・2学期高校2年生・3学期高校3年生)
 カードゲーム「2030 SDGs(ニイゼロサンゼロ エスディージーズ)」はSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームです。一般社団法人イマココラボさんがこのカードゲームを開発し、私は、その法人で行っている「ファシリテーター養成講座」に参加し、ファシリテーターになってこのカードを扱えるようになりました。2時間続きの“授業”を通してSDGsの本質を少しずつ理解できるようなきっかけをつくることができました。どのようなカードゲームなのかは、以下のようにホームページで紹介しています。どうぞご確認ください。

 さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で、我々はどうやってSDGsの壮大なビジョンを実現していくのでしょうか。このゲームはSDGsの目標を1つ1つ細かく勉強するためのものではありません。「なぜSDGsが私たちの世界に必要なのか」、そして「それがあることによってどんな変化や可能性があるのか」を体験的に理解するためのゲームです。
 そのためSDGsという言葉を聞いたことがない人やあまり興味関心がない人でもゲームが持つとっつきやすさと面白さで知らず知らずのうちに熱中し、楽しみながらSDGsの本質を理解することができます。

この授業について、そして講演会については、この12月に「大學新聞 第198号」(ライセンスアカデミー)で紹介してくださいました。(本校のホームページに載っています)

北村友人先生はSDGs教育の第一人者、高校生の思考に合わせた、大変わかりやすいお話をしてくださいました。 北村友人先生はSDGs教育の第一人者、高校生の思考に合わせた、大変わかりやすいお話をしてくださいました。

 「コロナ」のピーク?の中で始まり、感染が落ち着いた(一方オミクロン株の不安にさいなまれ始めた)中で、昨日「終業式」を終え、おかげさまで無事に「2学期」を終えることができました。すでに「マスク着用」が“あたりまえ”になりつつありますが、やはり「このパンデミックはいつまで続くのか、学校の教育活動に様々な制限があり、本当に子どもたちがかわいそう・・・」と改めて思います。
 さて、その終わってしまった「2学期」、私のブログの更新がなされないまま本日を迎えてしまったのです。つまり、暑い夏の「始業式」で更新したっきり、9月・10月11月・12月とそのままにしてしまいました。学校の様子を、ホームページはもとより、インスタグラムやツイッターで頻繁にお知らせしています。言い訳がましいのですが、「校長ブログ」はそちらに任せてしまったのです・・・。しかし、年が明ける前に今年最後の更新をさせていただきますね。また、2学期中ごろ、更新しようとして結局しなかった”まぼろし”の2学期学校行事編もこの後掲載させていただきます。以下は「終業式」で話をした内容です。今年のスポーツ界で大きく話題になった“あの人”を話題にしました。

皆さん、ごきげんよう。終業式となりました。明日から冬休みとなります。
 いきなりですが皆さんは、学校に通い始めて、“児童”“生徒”となって何回目の冬休みでしょうか?中1は7回目、高校3年生は12回目?“生徒”としての最後の冬休みとなりますね。改めて・・冬休みは「年末年始」があります。特に年の初めに、心新たに何かを「やり続けようと決めたり、このことはやめよう」と誓ったりするものですね。
 そこで、今日は「目標の立て方」について話をしたいと思います。今年、スポーツ界で一番話題になった人、この人、「大谷翔平」さんです。たぶん皆さん、野球のことはあまり興味なくても、この人の名前くらいはしっていますね?アメリカ大リーグエンジェルスのプロ野球選手です。

 さて、この図は、大谷選手が、高校1年生の時つくった目標達成シートです。「マンダラチャート」というそうです。
 強い目標(夢)を中心に置き、周囲9×9の合計81マスに細分化した目標を書き込んだものです。大谷選手が中心に書いた夢は「8球団からのドラフト1位指名」でした。(ドラフトというのは、日本のプロ球団から「ぜひうちのチームに来てください」と選ばれることです)大谷翔平選手は目標達成シートに、中央の目標(夢)を達成するために必要な要素を8つ記入しました。これがその8つですね。
1.体づくり   2.人間性       3.メンタル   4.コントロール
5.キレ     6.スピード160キロ  7.変化球    8.運
 さらにこれらの一つひとつを達成するための具体的な目標を、それぞれ8つずつ記入したのですね。例えば・・1体づくりを達成するための要素ですね
体のケア・サプリメントを飲む・FSQ90キロ・柔軟性・RSQ130キロ・スタミナ・
可動域・食事夜7杯朝3杯
ちょっと専門的でわからない部分もありますが・・それにつけても・・・「食事夜7杯朝3杯」というのはすごいなと思います。

 私が、このマンダラシートを見て“なるほど”と思ったのが、目標決める際には「心・技・体」「知・徳・体」といったより根本の要素をカテゴリー(分類)化して、具体的にすることが大切だということです。
1.体づくり   2.人間性       3.メンタル   4.コントロール
5.キレ     6.スピード160キロ  7.変化球    8.運

 単に「技術」や「体力」のことだけでなく、「心」の部分もしっかり自分の課題を分析して目標値にしていることがよく分かりますね。改めて、世界一流の大谷選手は、大きな目標を高校1年、つまり今の皆さんと同じくらいの時期に立て、それを実現させ、さらなる高みをめざしているのですね。
 さあ、皆さん、冬休みまたは年末年始というのは多くの人たちが近い将来・遠い将来、そしてこれからの生き方について、考え、目標をもち3学期に臨むところと思います。ぜひ今日の話を参考に、してほしいと思います。以上で2学期終業式の話とします。最後に、「コロナ」オミクロン株がはやり始めました。とにかく、いつも言う、「うがい手洗い・マスク・3密を避ける」自分事として継続して行ってくださいね。皆さん冬休み、お元気で、そしてよいお年を!

8月20日 竣工式での、代表生徒による射初め、大変厳かでした。
8月20日 竣工式での、代表生徒による射初め、大変厳かでした。

 7月28日に出したっきり、夏休みボケにかまけてブログの更新を怠っていました。
 2学期、本校は、9月1日より「(リモート授業や分散登校せず)通常登校しての授業を原則として、登校控えたい生徒には授業配信して」という形で緊急事態宣言下の2学期を始めました。
 校長ブログを開いてくださった皆様、ごきげんよう。またまた、長い長い駄文にお付き合いをお願いいたします。今回は、夏休み後半にある施設が整ったというご報告とそのことにまつわるエピソードを…。そして2学期当初「始業式」での話の原稿を挙げますね。よろしかったらお読みください。

屋外弓道場が完成しました!
あなたの発言は的を得ている」…ある人が云いましたが…。私は「的は射るもの」と教わってたので、「的を得る」は間違いと思っていましたら、最近“得る”でもよいらしいということをラジオで言っていました。どちらを使ってもよいのですかね…?しかし、弓道は明らかに「矢を射て、的に当てる」のですね。そう、「的を射る」に関連して…。
 私が本校に着任して4年目になります。3年前の4月、私にとっては“弓道部”がとても珍しく、またその時の生徒たちが(特に背の高い生徒はめだって)“凜”としていて、美しいとさえ思ったものです。ある時「ちょっと、打たせて!」と調子にのって顧問の先生にお願いして“打たせて”もらいました。いやぁ~大人でも、なかなか難しいものです。
 本校弓道部は大変人気があります。夏休み中(コロナ禍の中で)のオープンスクールでも、「体験したい部活」で常に上位を占めていました。一方、本校はこの3年間でダンス部やバレーボール部の部員数がどんどん増えるとともに、今年度バスケットボール部やソフトボール部なども立ちあがり、活動場所をより一層細かく調整しなければならなくなりました。
 そんなことから、学校のお取り計らいでグラウンドの一角に、屋外「弓道場」の建設を進め、このほど(8月20日に竣工式)完成したのです。今まで、いくつかの部活で“講堂”を取り合って(譲り合って)いましたが、弓道部は単独で活動できることになったのです。

 2学期が始まって、1週間。私は、何人かの中学生と廊下で話をしていました。(中学生は、毎日明るく元気で、休み時間ごとに~“密”をあまり気にせず~よく私に話しかけてきてくれます)そのうちの弓道部の生徒に一言。「あ、○○さん、この間の大会で1本的に当てたって?すごいね!そうそう、弓道場で集中して練習ができているのでしょ、その成果ですかね?」生徒は、短く「はい、ありがとうございます。」と明るく返答。入学当初(というか、小学校の時の本校に個別相談にいらしていた時)から、いつも何か不安げな表情をしていた(私は少なくともそのようなイメージでした)その生徒が1本的に当てたことで、こんなに明るく(少しの)自信に満ちた表情になるのか、とうれしく思いました。
 繰り返しになりますが、本校の中学生で弓道部を希望して入る生徒は多くいます。最初、矢を射ることが大変であっても数年たってその凛とした姿勢に美しさも醸し出す。新設の屋外弓道場で、存分に(集中して)的をめざして、自信を“得て”欲しいと思います。新設の弓道場で体験したい受験生!ぜひこれからのオープンスクールにいらしてください。

以下は、令和3年度第2学期始業式の式辞です。

 皆さんごきげんよう。「コロナ感染拡大」の中での新学期を迎えました。皆さん、元気でこの夏休みを乗り切ることができたでしょうか?それぞれのご家庭には、「感染」も含めて様々あった夏休みであったようです。

最初に・・夏休み中の3回のオープンスクールで、部活体験でのそれぞれの部の皆さんははもちろん、「広報委員会」の皆さんが、案内や誘導等で本当にしっかりと活動してくれました。改めてお礼を言います。ありがとうございました。

受験生の皆さんから見ると皆さんが“主役”になっているかどうか、それが学校全体の評価・評判になっています。受験生の皆さんの声が「よかったこと」ということを報告しておきます。

さて…本題。

 「Aさ~ん、こんな時間にあなたが下校するなんて…信じられない」

一学期、ある先生が、ある高3の生徒に向かって、16:00ごろ事務室前を通って帰るところにこのような声掛けをしていました。、そんな言葉で見送っていました。2年とちょっと思い切り部活動を頑張ってきた3年生に対するこの言葉が、私は、この夏休み、ずっ~と頭から離れませんでした。

 そして、その生徒は、夏休み半ばの「学校閉鎖」の日以外は、毎日のように図書室で、コツコツと学習している姿を見かけ、「声をかけることすらしない方がよいだろう」というくらい集中して学習していました。

 そのような姿を見て、私は、次の言葉を思い浮かべたのです。それは、「自分ごと」です。

高3のその生徒が、何を勉強してどこを受験するのか、私は今わかっていません。分かっていることは、普通の人たちが下校する時間帯に、ある先生から先ほどのような声掛けされるくらい部活を一途にやっていた生徒でも、“その”時期が来て、自分のこれからのことを「自分ごと」として前向きに考えることに気持ちを切り替えられたということです。

 改めて、皆さん。今自分の周りで起きている様々なことが「自分ごと」としての自覚をもてるかどうか、この2学期の始まりにあたって考えてほしい。「当たり前だろ?」といわれるかもしれませんが、コロナの感染、感染してしまうかもしれないことを「自分ごと」として考えているか?高校3年生にあっては、これからの進路選択の考えのベースは「自分ごと」の自覚です。様々なことを「自分ごと」として、しかも困難や苦労があっても前向きに考えて乗り越えようとできるか、そのことがきっと人間としての、若者としての成長なのだと思うのです。ぜひ、皆さん2学期におきる様々なことに「自分ごと」としての意識をもてるようにしましょう。

 最後に連絡です。本校には3階に「美術館」があります。2学期からは昼休みや放課後に扉を開けておきます。皆さん、自由に入って参観することができるようになります。美術に興味のある皆さんはぜひ入ってください。

 皆さん、このコロナの状況です。私も、先生方も含め、何としても、「(少なくとも)学校の教育活動で感染することの無いよう、コロナにかからぬよう」、自分ごととして1学期以上に感染予防に2学期を乗り切っていきましょう。以上で2学期の始業式の話とします。