東京女子学院お宝発見!浮世絵シリーズ⑳『江戸各所百景』

「日本橋雪晴」 (にほんばしゆきばれ) ・・・ 冬 ・・・

画面には、江戸の中心であった日本橋(五街道の起点)と江戸城、そして富士山といった3つの見所が含まれる豪華な構図です。
初荷をのせた船が、魚河岸をめざして日本橋川をのぼっていく様子や、川の両岸に並ぶ倉庫や問屋、商いの様子から日本橋の賑わいがわかります。また、橋を今渡ろうとする大名行列の一行も朝のさわやかな時を示す表現の1つです。冬という季節を強調するために浮世絵では雪景色がよく描かれますが、温暖化が進むと雪景色が浮世絵のなかだけの話になってしまうのではないか心配です。

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