東京女子学院お宝発見!浮世絵シリーズ15回目

浮世絵作品の紹介⑫
「相州梅沢庄」

冬の明け方、うすいピンク色に辺りが染まる一瞬を捉えた作品で、画面いっぱいに凛とした雰囲気が満ちています。また、吉祥の鳥である鶴が、富士山に向かって飛び、画面左下では舞うなど、凛とした中にも「動」が描かれています。 
吐く息が白くなり、静寂のなか、突然切り裂く鶴の鳴き声も聞こえてきそうな作品です。冬だからこその美しさや厳しさを描きつつ、鶴の動きにより、何かを語りかけているように思える作品です。

 

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