東京女子学院お宝発見!浮世絵シリーズ5回目

浮世絵作品の紹介④

「上総の海路」
 房総半島から見る富士山は、今回展示の4つの作品の中で一番小さく見えます。この作品を選んだのは、水平線が真直ぐでないことです。北斎が地球が丸いことを描いていることです。三浦半島と房総半島に挟まれた浦賀水道(千葉県富津市)から描いたと考えられていますが、人工的な中で暮らす現在のわたしたちに、「もっと気付けよ、自然から学べよ」と弧の水平線は教えてくれているようです。ここでも当時の人々が、自然としっかり向き合っていること(共生していること)がわかります。
 画面中央の船は、江戸時代を代表する運搬船の「弁才船」です。当時の船も見て欲しいと思いました、働く人の姿も窓から見えます。大船建造が禁止されていた時代(幕府の命令)船頭さんは己の感覚と技術を日々磨いていたに違いありません。

今回紹介した4点の作品は本校1階に展示されています。10月27日(日)の学校説明会に参加されました際には、ぜひご覧ください。

 

 

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