わたしがファシリテートします。SDGsの本質を楽しく学びましょう。 わたしがファシリテートします。SDGsの本質を楽しく学びましょう。

本日、もう一つ話題を挙げます。
あっという間の梅雨明けです。6月末日、夏休みまであと数週間。「熱中症」の危険と隣り合わせの待ちに待った夏休み!ですね。しかし、期末考査が待っているのですね・・。閑話休題

本校では、この夏休みを利用して、受験生やその保護者の方を招いて「2030SDGsカードゲーム」を開催することといたしました。(7月26日・29日、8月1日・2日 いずれも14:00~16:00)詳しくは、ホームページトピックスでご確認ください。

 本校では、校長の私自らが、SDGsの取組を学習として、そして授業としてカードゲームを実施しています。以下、このカードゲーム実施に至る私の取組についてちょっとお話します。

私は、「2030SDGs公認ファシリテーター」という、一般財団法人の民間資格を2年前に取得しました。“コロナ”が「ヒトからヒトへ感染・・」と話題になったころ、ある“集まり”に参加しました。まだマスクをつけることもしなかったころです。その集まりは「カードゲームでSDGsの本質を楽しく知ろう」というものでした。(2020年2月9日)私はそこで、午後半日10数名の初めて出会った方々とSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するゲームを経験したのです。

 それはそれは、大変楽しくアッという間の3時間半でした。その“集まり”が終わった瞬間、「何としてもファシリテーターになって、本校の生徒たちにこのカードゲームを授業でやりたい」と思いました。そして、ファシリテーターになる研修を受け、その資格とカードを取得することができました。早速、その年度の高校3年生から始め、昨年度高校生全クラスで実施しました。今年度も先日高校1年生2クラスを実施したところです。

 このカードゲームのコンセプトは以下のようです。

『さまざまな価値観や違う目標を持つ人がいる世界で、我々はどうやってSDGsの壮大なビジョンを実現していくのでしょうか。

 このゲームはSDGsの目標を1つ1つ細かく勉強するためのものではありません。「なぜSDGsが私たちの世界に必要なのか」、そして「それがあることによってどんな変化や可能性があるのか」を体験的に理解するためのゲームです。

 そのためSDGsという言葉を聞いたことがない人やあまり興味関心がない人でもゲームが持つとっつきやすさと面白さで知らず知らずのうちに熱中し、楽しみながらSDGsの本質を理解することができます。』 

 今、世の中「SDGs」がものすごい勢いで社会に広まっています。街ゆくビジネスマンのスーツの襟元につけている17色の“バッチ”を見て、「あれは何?ステキ」と思っていたのはずいぶん昔のように思います。一方、この「コロナパンデミック」や今年2月24日(ロシアのウクライナ侵攻)を機に、SDGsの目標達成は大きく後退したり振出しに戻ったりしています。「誰一人取り残さない– leave no one behind –」というスローガンも空虚にさえ感じる状況です。最近、某新聞では「SDGs うさんくさい?」として一面全部を記事にしていました。

 かの「国際連合」が全会一致で採択したこの壮大で緻密な目標を、期限半ばでいつの間にかうやむやにされてしまわぬよう、わたしたちが、今それぞれの立場でできることをしていく、私はそんなことを考えながらつたないファシリテーターとしてSDGsの目標達成を私なりに進めていきたいと思います。

 ぜひ皆さん、一度体験に来てください。お待ちしています。

 

 

FC(フードカルチャ)ーコースの実習。奥多摩から取り寄せたルバーブを調理してジャムづくり。本校FCコースは、常にSDGsを意識した食文化を実体験しています。(本文とは直接関係ありません) FC(フードカルチャ)ーコースの実習。奥多摩から取り寄せたルバーブを調理してジャムづくり。本校FCコースは、常にSDGsを意識した食文化を実体験しています。(本文とは直接関係ありません)

皆さん、ごきげんよう。久しぶりのブログ更新になります。
いよいよ令和5年度受験準備スタートということになりました。本校は、先日、1学期初めて高校受験の説明会を実施、多くの皆さんにご来校くださいました。そこで、受験生とその保護者向きに挨拶をさせていただきました。以下の文章はその原稿です。実は、PTA関係の広報誌に載せる文章でしたが、その原稿を作っているうちに、ぜひ最後に付け加えたかった一文を加えて紹介します。その一文はこのようなものです。

『今、私が読んだ文章の「わたしたち」を「あなたたち」に置き換えてください。』

 

そして、読み上げた私の文章は以下です。

本日、学校説明会、ようこそ東京女子学院へ 校長 野 口 潔 人

「わたしたち」がよりよく変える
 突然の話。私は、「みんな」といういい方をあまり積極的に使おうとはしません。例えば「みんな、頑張ろう!」といわれた時、「みんな」って誰?って聞き返したくなってしまうからなのです。小さな子どもがよく「み~んなが○○もってる。だから私にも買って~」と親におねだり。「みんなってだれ?」「□さんと△さんと…」「え? 君は、み~んなといったけど、もっていない人の方が多いのでは?」というわけです。「み~んな」ということばの解釈は、ずいぶんあいまいです。一方、(これもいきなりの話ですが)「わたしたち」という表現には、主体性があります。「わたしたち」って素敵な言葉だと思います。必ず「わたし」が入るからです。
 よりよい学校づくりは「みんな」が、ではなく「わたしたち」が、していくのです。制服がリニューアルされ、(といっても、そのことを知っているのは高校3年一貫生だけですが…)校舎の様々な箇所がリノベーションされ、施設は整いました。もちろん、今までも本校の教育活動は様々に特色をもって実践されてきました。しかし、今改めて、「これからはよりいっそう特色を出し、さらなる教育活動の充実を期さなければならない」(職員会議での発言)と思うわけです。その方向性のベースとなることが、やはり学校としての向上心と生徒の元気だと思います。そう向上心と元気で学校をよりよく変えていきたいのです。本校にかかわるすべての「私」の集合体、つまり「わたしたち」の向上心と元気です。生きることに思い悩む、前に進むことに不安をもつ思春期世代の“ことな”(大人と子どもの間の意味)たちに対して、“大人”がしっかり寄り添っていくこと、そして進路選択をより広くするためにより一層の学力向上を図っていくこと。これらが目に見える形で示すことができれば、制服や校舎のリニューアルに勝る本校がより新しい姿になる、私はそう確信しています。
 今、受験生のための「学校説明会」が土・日で行われています。「わたしたち」が広報委員として協力してくれます。数年前まで、生徒たちが受験生のご家族を校内ツアーで“ご案内”するなど考えられませんでした。アンケートには、「生徒の皆さんが素敵な方ばかりで何より一番好感がもてました。楽しい時間を…」このような記載が毎回複数件あります。・・・うれしい限りです。