9月21日、「プロジェクションアート」での吹奏楽部の演奏(練習)夜の本番に向けて入念に音合わせをしています。(本文の内容とは直接関係ありません) 9月21日、「プロジェクションアート」での吹奏楽部の演奏(練習)夜の本番に向けて入念に音合わせをしています。(本文の内容とは直接関係ありません)

 皆さん、ごきげんよう。校長ブログ、ご愛読?ありがとうございます。ずいぶん涼しくなってきました。体調管理にお気を付けください。
 さて、私立学校の2学期といえば、「教育活動」の充実と「生徒募集」そして来年度の「教育課程の編成」を同時並行でしていかなければならない学期です。長く公立小中学校に関わってきたものとしては、同じ“学校”といわれる「教育機関」であっても、根本から違う部分の一つです。 
 今回のブログは、その「生徒募集」に関連した話題を、生徒がどのようなスタンスをもつことが望ましいか、ということを考えてもらった、私の“朝礼”での話を掲載いたします。(9月30日 水 放送朝礼にて)

 皆さん、ごきげんよう。皆さん全体に話をするのは、始業式以来ですかね?早いものです、明日でもう10月。あの夏も猛暑が嘘のように、朝晩が涼しくなってきましたね。体調に十分気を付けてください。
 さて、2学期は学校側の立場からいうと、「生徒募集」の時期、先生方が各中学校や塾などに本校をアピールしに、毎日のように出かけています。やっぱり、「一人でも多くの受験生に本校のよさを知ってもらいたい。」私も、そんな気持ちで廻っています。
 先日の9月21日の芙蓉祭では、100名を超える受験生の皆さんが、受験の相談に、そして皆さんの作品展示を見に来てくださいました。その後、その時行った来校者への“アンケート”の内容を理事長先生に報告したとき、理事長先生がこのようにおっしゃっていたのですよ。「校長先生、本校の生徒は受験生や来校者によく挨拶ができますね、特に坂を上って正門に差し掛かるときに練習中のテニス部の生徒たちが、元気に挨拶していると、本当に気持ちよいのですよね。そのようなアンケートの記載が多いですね。今度、どこかでほめてくださいね」

 もちろん、理事長先生は、テニス部だけを特化してそのようにおっしゃったのではありません。わかりやすい例として挙げてくださったのですし、私も、毎日すれ違うたびにすべての生徒たちが、きちんとあいさつできていることを確認しています。テニス部だけでなく、理事長先生も折に触れてほめてくださっています。
 ところで、皆さん、「メラビアンの法則」ということを聞いたことがありますか?アメリカの大学教授メラビアンさんが提唱する考えですが、このようなことです。

 人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ているという考え方。初対面の人物を認識する割合は、「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が55% 、「声の質/話す速さ/声の大きさ/口調等」の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味/話の内容等。」の言語情報が7%、と言われているのです。

(本当は、ここでグラフが入ります)

 つまり、初対面の人が一番印象に残るのは、最初の数秒間で、しかも見た目や表情で半分の評価が決まってしまうということです。

このことを、最初に言った「生徒募集」に合わせてみると、私は、生徒たち…つまり皆さんの「見た目/表情/しぐさ/視線等」の視覚情報が、来校した受験生やその保護者の方々に「最初のよい印象」を与え、それが継続していく。“メラビアンの法則”からそのように捉えることができるのではないか、と思いました。

 「生徒募集」は受験生の側からいうと「進路選択」や「進路決定」です。このことは、受験生やその保護者にとって、(大きく言えば)それまで生きてきたなかでの最大の悩みの一つでしょう。在校生の皆さんが、元気にタイミングよく挨拶ができたり、不安に思っている様子に声掛けができたり、そのように側面から「受験経験者としてサポートできる」という考え方ができるようになると皆さん自身の大きな成長ですね。皆さんの普段からの変わらぬあいさつや対応のよさを期待しています。

 

「ななめの関係」・・・明るい段階で、学生から機材の扱いの説明を受ける本校生徒 「ななめの関係」・・・明るい段階で、学生から機材の扱いの説明を受ける本校生徒

 ホームページ「校長ブログ」ご覧の皆様、お久しぶりです。皆さんお元気でしたか?私のブログ、9月19日以来です。ですから、9月21日のことを読者の皆さんに報告していませんでしたね。
 そう、例年ですと「芙蓉祭」と命名されている文化祭を2日間、実施していたところですが、この「コロナ禍」の中でできる範囲のこと(生徒作品の展示のみ)を行って、100名を超える受験生の皆さんには、学校の様子を知っていただきました。そして、その夜実施された「プロジェクションアート」には、保護者の方や地域の皆さんを含め300名近くの方々がご来校くださり、楽しんでいただきました。本校の管弦楽部が演奏して、ひとときの穏やかで落ち着いた時間を過ごすことができたのです。終わった直後に、ある保護者の方から学校にメールをいただきました。『学校が別世界のように綺麗でした。見に来た甲斐がありました。関町の恒例行事になるといいですね。教職員の皆様方には1日中ありがとうございました。』
・・・何ともうれしいメールでした。宝塚大学の教授をはじめ、学生の皆さんには本当にお世話になりました。当日のあいさつ文を以下に掲載させていただきます。

 

 皆さんごきげんよう。そしてこんばんは。
 在校生の皆さん、そして昼間のオープンスクールで来られた皆さん。地域の方々。今日この時間に来てくださった方々全員に、心から感謝します。ありがとうございます。そして、宝塚大学の渡辺教授をはじめ学生の皆さん、本校の生徒会・実行委員会の皆さん、昨日からの準備、本当にお疲れさまでした。
 さて、この「プロジェクションアート」実施できるまでを簡単に説明します。本校と宝塚大学さんとは、「様々な特色ある教育活動において協力し合っていきましょう。」ということで、今年度、高大連携関係を結びました。
 ご存じの通り、今年に入って「新型コロナ」の影響で、本校では「休校」を余儀なくされ、入学式をはじめ様々な取り組みが延期・縮小・中止となりました。2日間の楽しい「文化祭」が通常通り開催することができず、1日のみの、しかも展示だけの開催となりました。
 大学でも、“キャンパス”での対面授業やサークル活動などができていないと聞いています。今ここにいる大学1年生は、いまだに大学生の気分を味わえていないのではないでしょうか。
 しかし、このプロジェクションアートの取組は、昨年度の秋口から計画を立てていました。私は、大学では教授と学生、中高では先生と生徒、このいわば縦の関係でではなく、「学生と生徒」というナナメの関係、学び合いの“体験活動”がとてもよいお互いの教育効果が生まれると、かねてから思っていました。なんとか「心に残るひと時を、学生・生徒とのコラボレーションで実現できないか、この取り組みを、簡単に“中止”にせず、コロナ感染防止対策をしたうえで、実施できるよう思案し調整してきました。この“アートの取組”は学び合いの成果、と言ってもよいと思います。
さて、本日は、この場に学校法人関西女子学園 宝塚大学理事長 玉本 隆一 様 がお見えになっています。宝塚からわざわざお出ましいただき誠にありがとうございます。 また本校 学校法人東京女子学院 碓田聖史 理事長にも、この取組を見届けていただいております。
 さあ、ご来場の皆様、今日は、本校の管弦楽部の演奏を含めて、“アート”に浸り、心癒されるひと時を味わっていただければ幸いでございます。