久々の「理事長先生の中国語」です。毎年11月11日は中国の「独身の日」ですが、今や超有名になったネット販売日です。1年前にこのコラムで11月11日のネット販売の凄まじさをご紹介しました。このネット販売の主催者は中国最大のネット通販のアリババという会社です。昨年は1日の売り上げが3兆4800億円(2135億元)でした。三越伊勢丹の1年の売り上げが1兆2700億円。アマゾンの1年の売り上げが1兆3000億円。それ以上の売り上げを1日で達成してしまいました。という記事だったと思います。

今年は更に昨年を上回りました。今年の11月11日の売り上げは4兆1000億円(2680億元)でした。今年は米中貿易摩擦により両国で輸入品に対して関税をかける状況が継続中で、米国製品の不買運動があること、又中国政府への反発から騒動が続いている香港では中国企業が主導する商戦へのボイコットを呼びかけており、これらの理由から昨年よりは下回るのではないかとの予想もありました。但し結果は昨年を上回りました。

4兆円と言えば、日本で4兆円の売り上げがある会社は三菱電機(4.5兆円)、大和ハウス(4.1兆円)、三菱重工(4兆円)、富士通(3.9兆円)・・・と言った大企業があります。しかも1年の売り上げですよ。それをたった1日で。凄いですね。同日の日本企業の売り上げはどうかというと海外製品の中では1位でした。ユニクロ、MUJIが155億円の売り上げ。他にパナソニック、資生堂が続いています。

ここで中国語の問題。ある国名を中国で表しています。どこだかわかりますか?

土耳其、以色列、丹麦、比利時、巴西。  

(トルコ、イスラエル、デンマーク、ベルギー、ブラジル)

理事長 碓田 聖史

浮世絵作品の紹介⑧
「浅草金竜山」

 外国人観光客に人気の浅草寺。とくに雷門は、日本一大きな提灯が目印となり、入れ替わり写真を撮る人の姿を目にします。当時の提灯は、新橋の職人が手がけ、奉納したことから「しん橋」と書かれていました。現在の朱色と違い、明るい橙色なのは他の建物との区別のためか、実際にこの色だったのか、理由の真偽はわかりませんが、初刷りではこの美しい色が使われたのだと想像されます。
 見どころは白い雪の表現です。空摺りや雲母摺りがほどこされ、雪の柔らかさや立体感を巧みに表現しています。画面は現在の雷門から仲見世通り。宝蔵門、五重塔が描かれ、左に伝法院の木々、右に仲見世があります。五重塔がかつて東にあり現在の位置とは違うこともわかります。版画の楽しさを味わうことができる作品です。

今回紹介した4点の作品は校舎1階エントランス近くに展示中です。学校説明会でご来校の際には、ぜひともご覧ください。

浮世絵作品の紹介⑦
「猿若町夜の景」

 歌舞伎ファンなら櫓が屋根にあることから幕府公認の芝居小屋であることが分かります。江戸の名物は「喧嘩と火事」といわれた当時、火災を機に市中にあった芝居小屋がここに移されました。それが画題の「猿若町」です。江戸歌舞伎の創始者、猿若勘三郎が町名の由来です。
 芝居見物を終えた人々が、その余韻にひたりつつ家路につこうとしています。満月の月明かりによって影が伸び、秋の夜の物寂しさと芝居小屋の内部の華やかさが対照的に表現されています。その他にも建物が西洋由来の遠近法で描かれ、月の位置は空の高さを感じさせてくれます。