一点集中の美しさ!

エントランスに7段の”おひなさま”が飾られる時期になりました。(すでに2月10日の一般入試に日には飾られていましたが・・本文とは関係ありません)
エントランスに7段の”おひなさま”が飾られる時期になりました。(すでに2月10日の一般入試に日には飾られていましたが・・本文とは関係ありません)

 ちょっとしたエピソードを…。2月10日・11日、一般入試の日、大雪が予想されました。2科目ごろから強く降り始めましたが、何とか面接終了まで天候はもってくれました。試験を終えて帰りがけ、受験生はおひなさまを見て「わ~すごい、かわいい~!朝は(試験前)気付かなかった…」まあそうですよね。1月22日から始まった中・高入試も、ここで一段落。あとは都立受験、精一杯頑張ってもし…。都立と本校との併願生徒がこの”ひな壇”と再開するのは何名になるか!…それにしても「君の行く学校が一番よい学校」ですよ!

以下は”受験”とは直接関係ありませんが、ちょうど受験の時期に始まったオリンピックのテレビ放映を見ながら書いてみました。

 今年度は、図らずも夏季オリンピック・パラリンピック(東京)と冬季オリンピック・パラリンピック(北京)の二つのオリンピック・パラリンピックがあっての卒業生を送り出すことになりました。「コロナ」の中での開催の是非はありましたが、両方のスポーツイベントで10代の若者が大勢活躍していたのが印象に残ります。また、若者だけではなく何度も挑戦して「悲願のメダル」を手にしたアスリートも多かったと思います。今回、私は閉会式の前に熱戦が繰り広げられた「女子カーリング」をテレビ観戦しながら感じたことをふたつ取り上げたいと思います。
 皆さん、スポーツ(試合)が成り立つ条件って何だと思いますか?私は、今までどのようなスポーツ(試合)でも、①自分がいて、②対戦相手がいて、③審判がいて、(願わくば)④観客(応援者)がいて成立、と思っていました。ところが、何とその定番①②③④が覆されたのが「カーリング」でした。カーリングのルールは、(細かくは分かりませんが)③の審判は明確にはなく、①と②が確認しあってそれをルール(判定)にしているようです。『1エンド終了時点で、円の中心に近いストーンのチームが、相手チームのストーンより内側にあるストーンの数だけ得点を得られる』というのは何回も見ているうちに分かってきましたが、どちらがより“近い”ストーンの位置かは、原則として①と②の目視での判断なのですね。
 もうひとつ・・・。もちろん、テレビ放映上のことなので、実際に会場で選手を見るのとは印象が違うとは思いますが、どの国のどの選手問わず、ストーンを滑らせる選手たちの表情が“美しい”こと。“きれい”とか“美人”とかがプレーをしているというのではなく、やはり表現としては“美しい”でした。では、何故美しいのか?について…私はこのように思うのです。それは・・・。ストーンを投げる時の、線からハウス(投げつく先のあの“円”)までの約40m、投げたストーンのコースを、瞬きせずにずーっと追っている表情(目)は、“誰か”や“何か”に気持ちがうつろになっている表情(目)ではない。だから“美しい”と思うのです。まさしく、「思ったところに滑ってくれ!ねらい通りに行け!」とストーンを手放す時の“願い”のこもったスローモーションの表情は男女問わず美しかった…テレビで観戦していた皆さん、そう思いませんでしたか?
 飛躍しすぎかもしれませんが、カーリングの“ストーン”や“ハウス”を、若者のめざす“進路”や“目標”などに置き換えた時、一点集中の表情は、たぶん同じ美しさだと思います。いよいよ3月、学校や生徒たちもあと約1ヶ月と少しで新しいステージに進みます。オリンピックやパラリンピック選手のみならず、(名もなき)中学生や高校生の表情だって、きっとキラキラ輝く。そのような3月にしていきたい、なってほしいですね!

(余談ですが、カーリングはイギリスの発祥と聞きました。ゴルフもそうですが、紳士=ジェントルマン・(淑女=レディ)の国発祥のスポーツは“不正はしない”前提でルールが決まっていくのですね)

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