何と、数か月ぶりの更新です。ごめんなさい・・。

10月5日以来の校長ブログ更新です。あまりに長く更新していませんでしたので、皆さんからの信頼を失ってしまいましたね。次号から、なぜ更新ができなかったかの“いいわけ”を申し上げることにして、とりあえず、「緊急事態宣言」の中、3学期が無事にスタートしたことのみをお知らせしてブログを再開したいと思います。

本校は、12月19日が2学期の終業式でしたが、ご存じの通り、そのころから新型コロナの感染がだんだん増えていき(社会全体が…ですよ)3学期の始業式を予定していた8日(金)から、3連休明けの12日(火)に決めていました。ちょうど、「成人の日」明けでしたので、「成人の日」にちなんだ話題にしました。以下、3学期始業式に話をした内容です。

令和2年度3学期始業式(030112) 校長 野口潔人

皆さん、ごきげんよう。元気で生活できていましたか?さて、3学期が始まります。途中で突然「臨時休校」になってしまうかもしれませんが、ぜひ、毎日毎日、充実感とともに危機感をもって生活していってくださいね。3学期の始業式、本当は講堂でやりたかったのですが・・。「放送」ということにしました。

さて、昨日は「成人の日」でした。残念ながら、多くの区市で成人式が「中止」になってしまったり、「リモート」での式になってしまったようです。本校でも、ハタチの卒業生が集まって「成人の集い」を後援会の皆さんに企画していただいていました。それも中止になってしまいました。卒業生のハタチの皆さんを知っているのは、今の高校3年生の皆さんと中学3年生以上の一貫生ですね。私からすると、あの、前のセーラー服の、あの、生徒たちがもうハタチか…、と思うと実に「時がたつのは早いな」と思ってしまいます。

昨日の新聞には、広告の欄に“ハタチ”になった人たちへのエール(応援)のことばがありました。もちろん、高校3年生でも、“ハタチ”まであと2年ありますが、今年中にある国会議員の選挙も、すでに皆さんの中にも選挙権を持つ人がいるので、間近な事なのだとも思います。この令和3年の始まりに、皆さんには、この“広告”の言葉で始業式の話とします。“ハタチ”でなくても、中学生でも、何か感じてくれるとよいな・・と思って全文読みたいと思います。

新しい人の情熱を信じている

新成人おめでとう。

今日から大人だと言われても、そんなはずはないと、君は思うだろう。私の時もそうだった。

――大人って何だろうか?

それを考える前に、今年の新成人の君たちがいつもの年と違っていることを話しておこう。それは、君たちがコロナの中で新成人を迎えたことだ。

いや、大変だよね。手洗い、うがい、マスク着用、大声を出さない……。コロナの対処法があり、ルールが生まれた。君たちはよくルールを守り、今も黙々と戦っている。なぜ自分たちだけが、なぜこんな時代に、と愚痴も言わず、嘆きもしない。世界が君たちに感心している。私も君たちを誇りに思う。よく踏ん張ってるね。

さまざまな感染症が人類を襲って千五百年が過ぎたが、私たちは一度も彼らに敗れていない。

――なぜ敗れなかったのか?

それは、私たちの先祖がひたむきに耐え、考え、知恵を出し、脳漿をしぼり、懸命にベストを尽くしたからだ。そして何より、明るい未来が待っていることを信じたからだと思う。君たちにはそれらを実行するパッション、情熱が胸の中に受け継婦枯れているんだ。

そんなに頑張っている君たちに今年もまた同じ言葉を贈ります。生きる道が目に前にあり、それが登り道と下り坂なら、登り道を選びなさい。むかい風と追い風なら、向かい風に立ちなさい。困っている人に、手を差しのべる勇気を持とう。

今は、少し辛いが、必ず笑える日がやってくる。まぶしい光が差す時が来る。それを信じて歩き続けよう。自分だけのためでなく、誰かのために!それが人間の品性だ。品格だ。コロナの中の新成人諸君、情熱を信じて胸を張れ、今は少し辛いが、二十歳は乾杯ができる。君の顔に差すまぶしい夕陽に汗を拭って乾杯しようじゃないか。

君たちの情熱に乾杯。

                                       伊集院静

このことばで、私が、一番「すてきだな」と思ったところ、それは

今は、少し辛いが、必ず笑える日がやってくる。まぶしい光が差す時が来る。それを信じて歩き続けよう。自分だけのためでなく、誰かのために!それが人間の品性だ。品格だ。というところです。

このことばを新聞広告として寄せたのは、伊集院静という作家です。私は、結構この人の作品が好きです。何故好きかというと、自己効力感を高められない若者や大人たちに、先日の「ペップトーク」のように、“全面的に応援”をしてくれるからです。そしてこの広告は、ウイスキー会社の広告ですので、最後は「乾杯しようじゃないか」で締めくくっています。私も、次の言葉で始業式の話を終わります。「コロナ終息の年になるよう願っています。3学期の皆さんの我慢と様々な努力に乾杯!」

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