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吟詠の歌 「太田道灌蓑を借るの図」

2016年6月13日10:33 |

 先週土曜日に合唱発表会を終え、生徒の美しいハーモニーを聞きました。

 歌繋がりでいうと、今回の吟詠は他の吟詠と違う節回し(メロディ)です。
第2基本調といい、いつもは第1基本調という節回しで吟じています。
第2基本調は最初から高い音で力強く始まります。

 歌の内容は、太田道灌の山吹伝説として有名です。
簡単に言うと、太田道灌が後拾遺和歌集の歌を知らず、恥をかいたという話です。
そこで注目したいのは、山吹を差しだした若い女性です。
女性は質素な暮らしをしていましたが、教養がありました。
それに対し太田道灌は立派な武将でしたが、歌の教養はいまいちでした。
この伝説を聞いて、私は「教養は武力より勝る」と言っているように感じました。

 ここまでで「おや」と不思議に思われた方がいるかもしれません。
太田道灌を調べると〈歌人〉とも書かれています。
歌人にとって勅撰和歌集である後拾遺和歌集は知っていて当たり前、常識です。
その歌人である太田道灌はどうして後拾遺和歌集を知らなかったのでしょうか。
伝説ではありますが、この山吹伝説の後、和歌を勉強して歌人になったと言われています。
自分の不足を認め、それを補うために、勉強し身につけたのです。
その向上心や好奇心、探究心を見習いたいものです。

                     校長 酒井秀佳

 

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(写真:新宿中央公園 久遠の像 平成27年4月撮影)